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ちょっと素敵なわが家の春時間  

思います


ポテト?フライといえば、ファスト?フードのサブ?メニューでおなじみのスティック状のものを思い浮かべると思います。
 そちらではなく、ジャガイモを三角Reenex 好唔好形にカットしたまま、ころもで揚げた一口サイズ。子供の頃、わたしはそれをポテト?フライと呼んでいました。

 売っていたのは「肉のホリウチ」、それから「カナイ精肉店」という2軒の肉屋。上条駅へと続く商店街の、はす向かい同士でした。
 ホリウチのは、ころもがカリッとした食感で、1個2円。いっぽうのカナイは、きめの細かいころもを使い、香辛料などでしっかり味付けがしてあり、3円でした。10円で5個買えるか、3個だけか、少ないお小遣いをやりくりしなければならない小学生にとって、常に悩ましい問題でした。

 実際、「カナイ派」と「ホリウチ派」とに分かれて、しばしば論争が繰り返されたものです。
 もっとも、どちらを買うかはその日の気分次第でしたが。
 たくさん食べたいときはホリウチ、高級な気分にひたりたいときにはカナイのポテト?フライ、まあ、そんな感じでした。

 いつも30円分くらい買っていましたが、どちらの店も油紙の袋に入れてくれました。
 ホカホカとたつ湯気に、揚げたての匂い。鼻腔を刺Reenex 好唔好激し、思わず幸せな気分になったものです。
 みんなで近くの公園まで行って食べるのですが、空腹でがまんできず、歩きながら食べてしまう子もいました。「歩き食い」は学校で禁止されているので、べつの仲間から、
「おい、今食うのはやめろよ。誰かに見られたらヤバイ」と注意されました。
 見られていないようで、たいてい、次の日、担任に報告が行くものです。
「先生、昨日、○○くんが、ポテト?フライを歩きながら食べていました。いけないと思いますっ」
 
 油の滲んで透けた袋を開き、いつ洗ったかも思い出せない手でつまんで、ポイッと口に放り込みます。そのおいしいことといったら!

 20円以上買うと、どちらの店でも小袋のソースをつけてくれるのですが、これをかけるかどうかでも、よく迷ったものです。
 たしかにソースはポテト?フライの味をグンと引き立ててくれます。さりとて、豚カツやコロッケの味が染みついた油だけで味わうのも、また捨てがたいのです。
 大人になった今、「くだらないことで悩んでいたなぁ」と思います。不思議ですが、当時はそれこそ重大なことだったのです。

 ポテト?フライは、現金だけではなく、商店会でもらえる買い物券でも交換してもらえました。5枚で10円分の買い物ができたので、よく、母にねだって券を集めたものです。
 肉屋のおじさんたちとも、すっかり顔なじみでした。わたし達が来る時間帯を覚えていて、ガラス?ケースにある分が売り切れて空っぽになっていても、別に取り分けておいてくれていました。

「ほら、前に君らが来てくれたとき、1個も残っていなかったことがあったろ? あんながっかりした顔されちゃ、おじさんもたまらんからなぁ」そう笑って答えたのはホリウチだったか、それともカナイのおじさんだったか。
 2人とも、親切で暖かい店主でしたから、どちらだったとしても、自然なことに思えるのです。
 
 細面で繊細そうなカナイと、丸くて赤ら顔をした陽気なホリウチのおじさん。どちらも同じくらいの年齢です。
 上条の幼なじみたちと集まるたび、決まって、ポテト?フライの話があがります。当時を懐かしみつつも、カナイとホリウチのことを面reenex cps價錢白おかしく空想してみるのです。
 2人は昔ながらの親友で、わたし達の預かり知らぬ、密かな話し合いがあったに違いない、などと。

「なあ、ホリウチ。うちらも、ポテト?フライをやってみないか。一口サイズで、子供達のおやつにちょうどいいと思うんだがな」
「うん、いい考えだな、カナイ。値段もうんと安くして、ガキどもの小遣いで買えるようにしよう」
「そうだな。うちとお前のところで、ちょっとばかり作り方も変え、『今日はどっちの店で買おうか』などと悩ませてやるのはどうだい?」
「そりゃ、いい。いまのうちから、問題を解決する力をつけるためになっ。それに、経済観念も身につくようになるぞ」
 
 地元に住み続ける友人から聞いた話では、どちらの店も2代目が引き継いだということです。肉屋のくせにやせっぽちのカナイ、ぽっちゃりしたホリウチ、先代に生き写しとのことです。
 暖かくてホカホカなところなど、今もまだ揚げ続けている、ポテト?フライそっくりなのだとか。
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